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Vol.02

「京都大学職員の能力向上を支える
事務職員の活躍 −新採用職員研修編−

2015.02.06掲載

はじめに

京都大学では職員として入職後、職務に必要な能力開発の推進や、専門的な能力を身につけられるよう、様々な研修を受ける機会があります。それらの研修を企画・運営しているのは総務部人事課育成・評価掛の職員です。育成・評価掛では研修の企画・運営の他にも勤務評価関係や自己啓発関係の業務も担っています。今回は数多くある研修の中から、「新採用職員研修」に密着取材しました。
職員採用試験に合格し、京都大学に採用された職員は最初にこの研修を受講することになります。

土橋 一範

2014年度担当
総務部 人事課 育成・評価掛長

土橋 一範(2002年採用)

田中 亮

2014年度担当
総務部 人事課 育成・評価掛員

田中 亮(2013年採用)

01

育成・評価掛の活躍

現在、育成・評価掛の業務を担っているのは育成・評価掛の2人(土橋掛長、田中掛員)。たった2人で本学の様々な研修を運営しているということに驚かれるかもしれませんが、一年を通して様々な研修を企画し、外部講師との調整や研修の実施、運営、効果の調査分析等を行っています。

土橋

「本学主催の研修としては、1年間で延べ22件の研修を担当しています。対象は事務職員、技術職員だけではなく、教員や専門業務職員(高度な知識・経験等を必要とする専門的業務に従事する職員)等多岐に渡ります。すべての研修の参加者総数は年間延べ900人くらいになりますね。その中でも新採用職員研修はフレッシュさや、「これから京都大学で頑張ろう!」という熱い気持ちを持った方に接することができるので、私も入職当時の気持ちを思い出します。数ある研修の中でも1番力の入る研修でもありますね。」

新採用職員研修の目的は、”大学職員の使命と心構えを自覚するとともに、新採用職員として共通する業務遂行上必要な基礎知識を習得する”ことにあります。プログラムは、本学教職員が講師となって行うものと、外部業者に委託して行われるものがあります。たとえば、「京都大学の歴史」や「ハラスメントの予防と対処」、「業務紹介(人事制度や財務状況、服務等)」などは本学の教職員が行い、「仕事の進め方を学ぶ実習型のグループワーク(以下、グループワーク)」、名刺交換や電話受付等の「ビジネスマナー」講習、「メンタルヘルス対策」などの講義については、外部業者に委託しています。

田中

「どの研修もそうですが、特に新採用職員研修では、プログラムの構成を考えることが最も苦労する点ですね。あれも伝えなきゃ、これも教えなきゃと一方的な詰め込み式のプログラムにすると、ただでさえ期待と不安でいっぱいの新採用職員は、何も吸収できなくなってしまいます。そのため、講義形式だけではなく、グループワークで声を出して頭と体を使うなど飽きさせない工夫を凝らし、仕事への興味、関心をもってもらうよう心掛けています。」

新採用職員研修では「仕事ってどういうものなの?」という疑問や不安を払しょくしてもらうために、グループワークが1番の目玉のプログラムとなっています。

土橋

「今回のグループワークはPDCAサイクル(plan-do-check-act cycle)を実践するための課題を行いました。『仕事は一人で抱えるものではないんだよ。』ということをまずは新採用職員には認識してもらいたいと考えています。つまり、協働の必要性を肌で感じてもらいたいという意図があります。
職場に配属されますと、未経験の事ばかりが身に降りかかってきます。もちろん上司がフォローしてくれますが、自ら考えて「報告、連絡、相談」が出来る癖をつけてもらえればと思っています。」

田中

「グループワークが始まると最初は緊張気味だった新採用職員も、すぐにみんな打ち解けることができます。新採用職員には新卒の職員もいれば、何年か社会人経験を積んだ職員もいます。年齢が離れているとなかなか打ち解けにくいと思いますが、グループワークをきっかけにみんな仲良くなり、ぎこちなかった議論も一気に活発になりますね。実は新採用職員研修には、研修を通して職員同士で絆を深めてもらい、研修終了後もお互いに切磋琢磨したり、情報交換をしながら、同期として繋がりを大切にしながら成長してもらいたいというもう1つの目的があります。研修が終わって、それぞれの勤務部署への配属後は大学のキャンパスが広いこともあり、なかなか同期と顔を合わせる機会が少なくなってしまいます。お互いに支えあえる同期を大切にして欲しいですね。」

このように研修プログラムの一つひとつに様々な思いが込められているのです。

新採用職員研修の受講者からは「社会人として必要な、”仕事をする上での考え方”について学ぶことが出来るグループワークだったと思います。特にPDCAサイクルを実践することの大切さと難しさを学びました。その重要性は知っていても、いざ行動に移すと難しく、今後も業務のなかで心がけていかなければいけないと感じました。
また、今回のグループワークを通して同期との仲を深められたことは大きいと感じています。同期は年齢層も幅広く、前職も様々でしたが、今では頻繁に連絡を取ったり、情報交換したりしています。たまたま仕事で同期と関わることがあるとやり取りがスムーズにできたりするので、業務においても同期のつながりは役立っています。」との感想もあり、育成・評価掛の想いが受講者にも伝わっているようです。
また新採用職員研修では”新採用職員と幹部職員との懇親会”というイベントもあります。

田中

「研修後に、毎年、幹部職員を集めて、新採用職員との懇親会を開催しています。おいしい料理や飲み物が並ぶこともあり、例年大いに盛り上がります。入職後、一度にこんなに多くの幹部職員と話すことができる機会はなかなかないので、新採用職員にとって貴重な体験になると思います。100人規模の懇親会となるため、僕も新採用職員の時にとても緊張した記憶があります。でも、”京都大学”という組織の中心となって大学を動かしている方々のお話を伺うことはモチベーションのアップにもつながりますし、今後の自分自身のビジョンを考えるうえでのいい経験になりますね。」

懇親会では、新採用職員たちはそれぞれの所属先の上司と初めて顔を合わせることとなります。このような場では仕事の話以外にも趣味の話などプライベートなことも話すことができ、お互いを知るいい機会となります。

土橋

「懇親会は本学の幹部職員が一堂に会する場でもあるので、運営する側としてもとても緊張します。何か不手際があったらどうしようとかね…(笑)。無事に乾杯の挨拶が終わり、新採用職員と幹部職員たちが笑顔でざっくばらんに話をしている姿を見ると、ほっとします。配属後にスムーズに職場に馴染めるようにするために重要な意味を持つイベントですね。」

02

研修の効果

土橋

「はっきり言ってしまうと、研修の効果を数値化することはできません。ただ、研修の企画段階では、最も成果が得られるための効率的なプログラムは何か、ということを念頭に、学内関係者や外部業者を交えて、知恵を絞り、さまざまなアイデアを考え「正解」を導きだしています。私は、この過程こそが研修業務の醍醐味だと思っています。また、研修は受講者にしてみれば、どうしても受け身になりがちです。そのため、受講される教職員に対しても、どうすれば研修で学んだことを職場に戻って発揮してもらえるか、という点は大きな課題として受け止めています。研修は、「開催したら終了」というものではなく、学んだことをいかにして自分のものとし、業務に還元させられるか、ということがポイントだと思っています。終了した後もホッと落ち着く間もなく、次回に向けてどのような点を改善すれば、教職員の成長に貢献できるか、ということを考えさせられます。研修を受講した教職員が研修での経験を業務に活かしてくれたり、研修によって何かしらの新たな発見をしてくれたりして、それが業務にいいように影響してくれたら、それだけで研修の価値は大いにあると思います。」

今後の展望など

03

今後の人材育成について

本学の研修には今回ご紹介した新採用職員を対象としたものから、若手~管理職まで職階毎に行う階層別研修、語学やパソコン、プレゼンテーション能力等のスキルアップを目指した研修や通信教育、eラーニングの支援等のプログラムも用意しています。

田中

「現社会では教職員に必要とされる能力は多岐に渡っています。求められる能力に応じた研修ができるように、日々よりよい研修に向けて研鑚を重ねる必要がありますね。」

Message

職員採用試験受験者の方へメッセージ

土橋

「京都大学での業務は本当に多岐に渡っています。もちろん中には地味な仕事も…(笑)。でも、そのどれもが直接的又は間接的に日本の社会や世界につながっています。それくらい、京都大学は注目されている存在ですし、その責任も大きいのです。『大学職員って学生の対応とかでしょ』って思われている方もたくさんいらっしゃると思いますが、多分その想像よりもはるかに多くの職員が様々な仕事に携わって京都大学を支えています。様々なことにチャレンジできて、色々な能力や価値観をもった人に出会える場所ですよ。ぜひ、一緒に働きましょう!」

田中

「京都大学」と言ったらとても知名度の高い大学なので、日本中の大学がその動向に注目していると思います。そんなフィールドで働くことは責任も重いですが、やりがいや誇りにつながります。数多くの選択肢の中から京大職員として働くという選択をしていただけると嬉しいです。」

京大職員志望者へのメッセージ

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